三階松のふらっとメモ

三階松

はじめまして 三階松です。

カメラのネタを中心に、思いついたことをふらっと書いてます。

獅子座
PENTAX K-3, smc HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited

本日の写真

天気が良かったので、ふらっと獅子座を撮りました
ちなみに、PENTAXの伝家の宝刀、アストロトレーサーのお陰で、準備と片付け時間を含めて、ふらっ~と20分くらいで撮影を完了しています

アストロトレーサー(GPSユニット O-GPS1)


本日の写真は、星に興味のない人からすると、単に点(星)しか写ってない写真ですが (^^;)
カメラ好きが撮影機材をちょっと見ただけで、そのメーカーが分かるように、天体観測をやっている人には、点の中から星座を認識できます。しかし、だからといってエラくもないし、あまり自慢する機会もないけど

このブログは天文ブログではないので、獅子座に興味がある方は他のページ(Wiki:しし座)などをご覧下さい(^^;)

さて本題

写真のブログなので、「市街地での星空撮影はどんなかんじ?」というネタです。
ただ、マニアックなネタのわりに、経験者には当たり前の情報ばかりかもしれません。。。

あると便利な物

ソフトフィルター

本日の写真には「ソフトフィルター」のソフトン(A) を使ってます。
このフィルターは使わなくても良いんですが、使うと星の光がボアッと広がるので、星の色や明るさの違いが見えやすくなります。

ただし、星雲や天体を撮影する場合は、くっきり写したいでしょうから、ソフトフィルターは使わない方がいいと思います。

なお、天文系の雑誌に投稿するような、こだわりのある人は Lee のNo.3 あたりを使ってるかもしれません。(よく見ます)



星座早見表のアプリ

最近では、スマホに露出計アプリがありますが、星座早見表のアプリもあるんですよね。なかでも、「星座表」はものすごくお勧めです
私は iPhone版を使ってます。

※当たり前ですが、利用する・しないは自分で判断してくださいね。何があっても、私は責任を負いません。

ちなみに、昔ながらの星座早見表はこういうの。



「星座表」は無料アプリですが、詳細な表示をさせたいときなどは、課金する必要があります。でも課金しなくても十分な使い勝手だと思います

星座表
星座表のイメージ
(画像は、iTunes より)

このアプリの良い所は、星を確認したい方向にスマホを向けると、その方向の星座表が表示されるんです

それに、スマホを動かせば、動いただけ星座表が動くし、液晶画面なので暗いところでもよく見えます。

一方で、画面の明るさで「夜空に慣れた目」を元に戻してしまったり、光で他の人に迷目がかかることがあるので、観測で利用する際には、画面の輝度を調節したり、赤いセロファンを貼っておくと良いでしょうね。

市街地の撮影でも、基本的には満足できます

私の家は田舎とはいえ、市街地にあります。なので、近隣の照明などで夜空が明るく、その明るさに打ち勝てる星しか写すことしかできません。もちろん、撮影技術の問題もありますが・・・(^^;)

獅子座の大鎌
「獅子の大鎌」です。お絵かきしましたが、鎌に見えます?
(PENTAX K-3, smc HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited)

とはいえ、本日の写真でも 獅子座の目印 、通称「獅子の大鎌」程度であれば、ちゃんと写ってます

ということで、この程度に星を写すことができるなら、市街地でも満足できる撮影ができるかなーと思っています
都会の市街地はまた事情が違うと思いますが・・・(^^;)

市街地には光害がある

屋外照明などの影響で夜空が明るくなり、天体観測の妨げになることを「光害(こうがい、ひかりがい)」といいます。



光害が少ない地域なら、もっと暗い星も写すことができるので、まさに宝石箱をひっくり返したような写真になるんですよね

正確に言うと、私の家からも暗い星を写すことはできますが、暗い星を写すために露出を増やすと、光害の影響で写真全体が白っぽくなり、いわゆる露出オーバーの写真になってしまいます。

20150324-5970
露出オーバーの獅子座
(PENTAX K-3, smc HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited)

空が暗ければ、露出を増やしても星の光だけが写るので、露出オーバーになりにくいということですね。

明るいレンズはなくてもいい

明るいレンズがあれば、たくさん光が取り込めるので、露光時間を短くできるというメリットがありますが、そもそも光害であまり露出できないので、いくら明るいレンズがあってもその恩恵は少ない(絞れることくらい?)と思います。

「星を撮影するなら、F4じゃ暗いよ、F1.4 とか F2.8 くらいのレンズが必要だ」という人はいますが、確かに明るいレンズはピントは合わせやすい(ファインダーが明るい)ですが、よほどこだわりがなければキットレンズできっと十分です。

ペンタックス機をお使いなら、例えば・・・


※正確には、キットじゃないけど。キットはsmc PENTAX-DA L18-50mmF4-5.6 DC WR RE

ニコンのDXフォーマット機をお使いなら、例えば・・・


※ニコン機(ペンタックス以外)には、アストロトレーサーがつかないので、ポータブル赤道儀(ポタ赤)の利用をお勧めします。




ちなみに、私は絞りを F5.6 にして、露光時間とISO感度で調整しています。
絞っている理由は、絞った方がレンズのアラ(収差)が出にくいからです。それ以外に明確な根拠はありません(だってプロじゃないもん)。今のレンズは優秀なので 、このレンズの開放のF2.8でもいいのでしょうが、どうしても絞りたいのです

肉眼では見えにくい星も撮れます

蟹座はすごく有名ですが、見たことある人は少ないのでは?
いまの時期に見える星座ですが、私の家からは肉眼では見えません
大きさの問題もありますが、それ以上に星が暗くて(空が明るくて)見えないのです。よーく見るとボヤーっと「何かがある」という程度には見えますがその程度です。

なので、蟹座を見るためには、もっと空が暗いところへ行くか、暗くても判別できるように、双眼鏡や望遠鏡で拡大して観測することになります。

しかし写真ならば 50mm程度のレンズと アストロトレーサー(他社なら ポタ赤)があれば、簡単に撮影することができます。
ただし、星の位置を知らないと撮れませんので、星座表アプリなどで確認して下さい

蟹座
蟹座 (以前 撮った写真ですが・・・)
(PENTAX K-5, Super-Takumar 1:1.4/50)

今年なら、木星とコラボしてる写真が撮れますよ
なお、蟹座の「かに味噌」の位置、つまり写真中央に写っている星の集まりが「プレセペ星団」です。古代中国では、そこは亡くなった人の魂が集まる場所だと考えられていたそうです

ちなみに、なぜ、わざわざ古いレンズ(Super-Takumar)を使ってるかというと、無限遠が簡単に出るからです(^^;)

まとめ

田舎の市街地ならば、多少の光害があっても星は撮影できます
※今回掲載した写真は、全て家の敷地内で撮影しています。

そして、とくにこだわりがなければ、暗いレンズ(開放F値の大きいレンズ)でも大丈夫です

オリオン大星雲
オリオン大星雲(これも以前 撮った写真ですが・・・あとポタ赤を使ってます。)
(PENTAX K-3, smc PENTAX-DA★300mm F4ED [IF] SDM, A2X-S)

今回の記事を書いていて、つくづく思ったこと。
星を気軽に撮影するなら PENTAX (リコー)が一番じゃね?

コメント

 コメント一覧 (3)

    • 1. はんこ屋
    • 2015年03月27日 23:38
    • 星座表アプリ、いいな~。自分星座ぜんぜんわかりません^^;
      ガラケーユーザーはつらいッスww

      しかし、F5.6なんですね。自分は開放ばかり使ってました。
      F5.6だとアストロトレーサーか赤道儀は必須ですよね??

      しかしホント勉強になります。
    • 2. 三階松
    • 2015年03月28日 01:08
    • はんこ屋さん こんばんは~♪

      開放でも問題ないと思いますけど、開放から1~2段は
      絞っておいた方が無難かな~という感覚です("▽"*)

      星の撮影は、遠い点光源の撮影なので、レンズにとって一番
      意地悪な撮影対象なんですよね。なので、すこし絞ってあげ
      たほうが、レンズのアラ(色収差やコマ収差など)が出にく
      くなります。

      特に、F1.4 などの明るいレンズほど、開放で使うとアラが出
      やすいようです。普段使うレンズで絞りを変えて撮ってみて、
      気になる程の違いが出るようなら、絞る方針にすれば良いのか
      なと思います。

      開放で問題ないなら、露光時間が短く済みますので、撮影時間が
      短くなったりブレが抑えられたり、いろいろなメリットはありますよ。

      あと、F値によって 赤道儀が必要かどうかが決まるのではなく
      「レンズの焦点距離」と「露光時間」によってきまります。

      なぜなら、焦点距離の長いレンズ(望遠)で撮影すると、星を拡大
      して見ることになるので、星が少し動いただけでも、ファインダー上
      (画像センサー上)の星の移動量は相対的に大きく見えます。

      逆に、焦点距離の短いレンズ(広角)は、星を縮小して見るような
      感じなので、星が少し動いたくらいでは、相対的にファインダー上の
      移動量は小さいわけです。


    • 3. 三階松
    • 2015年03月28日 01:09
    • 文字数制限になったので、コメントを分割しました。
      以下、さきほどのコメントの続きです。
      -------------------------------
      ちなみに、カメラを固定して、星を点として写せる大まかな目安があります。
      ・換算 20mmのレンズを使う場合、20秒くらい
      ・換算 50mmのレンズを使う場合、10秒くらい
      ・換算100mmのレンズを使う場合、5秒くらい
      ・換算200mmのレンズを使う場合、2秒くらい

      例えば 20mmの広角レンズで撮影する場合、ISOやF値を調整して20秒以内の
      露光時間で撮影できるなら、赤道儀は要らないということですね。

      なお、赤道儀やアストロトレーサーがあれば、露光時間の制約がほぼなくなるので
      ある程度 焦点距離が長いレンズであっても、低いISO値で、かつ F5.6などに絞っ
      て撮影することができるということです。

      私も素人なので、間違った情報が含まれているかも知れませんが、
      元 天文部 からのお節介ということで、参考にしていただければと思います(^^;)
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